「第3回みんなの訪問看護アワード」で、神戸大学時代の同級生、植村優衣さんが入賞したという知らせを聞きました!!とても嬉しいです。
実は彼女は、私よりずっと年下で、私が42歳で大学に社会人入学をした頃、まるで娘のような存在でした。植村さんは、学級委員タイプのしっかり者。物覚えの悪い社会人の私を本当によく助けてくれました。当時から素直でまっすぐな姿勢が印象的で、応援したい気持ちでいっぱいでした。そんな彼女が、訪問看護師として実践したエピソードが、このたび表彰されたのです。

「桜を身に行きたい」という願いに寄り添って
彼女の入賞エピソードには、こんな出来事が綴られていました。
夜明け前の臨時訪問、初めて会う患者さん。
不安を抱えていたご家族。
そして、患者さんが語った「桜を見に行きたい」という願い。
医師や理学療法士、ケアマネと連携し、看護師としてその願いを叶えた彼女。
花見をきっかけに患者さんの肺炎が軽快したそうです。ご家族は今も「桜を見に行けて良かった」と語ってくださるそうです。
🔗全文はこちらからご覧いただけます。
このエピソードに、私は心を打たれました。彼女が届けたのは、医療だけではない看護の力だと私は思います。看護とは、やはり人と人との関わりの中に生まれるものなのだと、あらためて教えてくれた気がします。

みんなの看護アワードとは
この賞は、帝人株式会社が運営する「NsPace(ナースペース)」が全国の訪問看護師が行った心に残る看護実践を表彰するアワードです。NsPaceは私も普段からよく利用しているサイトです。
単なる技術や処置の成果ではなく、患者さんやご家族との関わり、多職種との連携、そして看護師の思いが重なった場面に光を当てる取り組みです。
いわば、“看護の見えにくい価値”に光を当てる賞。
日々の仕事に追われながらも、心を込めてケアをしている看護師にとって、このように認められる場があることは、大きな励みになります。
🔗参考サイト:Ns Pace
私が伝えたい「触れるケア」もまた、関わりのかたち
こうした「人と人との関わり」の中にこそ、看護の本質があると、私は信じています。
だからこそ、私が取り組んでいる触れるケア=タッチングケアも、その看護の本質を支える力になればと願いながら、日々講座を続けています。
「触れる」という行為には、安心や信頼を届ける力があります。
言葉を超えて、心と心をつなぐタッチング。
それは、まさに“人と人とのかかわり”にこそ意味がある看護の一つのかたちだと思うのです。
植村さんのような若い看護師が、看護の本質を体現している姿を見て、私もあらためて植村さんがされたような「その人らしい時間を支える看護」に、タッチングが少しでも役立てばと思わずにはいられません。
植村さんに感謝を込めて!
新卒で、いきなり訪問看護の世界に飛び込んだ植村さん。その勇気と責任感に、今あらためて深い尊敬の気持ちを抱いています。
彼女は、もう看護師として立派な一人前になりました。あの頃、娘のように思っていた同級生が、いまは私に看護の原点を思い出させてくれる存在です。
植村さん、心に残る看護を見せてくれて本当にありがとう。
これからもお互いに、その人らしい時間を支える看護”をそれぞれの場所で紡いでいけたら嬉しいです。
