麻痺側に触れていい?看護師が知りたいタッチケアの実践ポイント

― 麻痺や拘縮のある患者さんを前にして ―

麻痺や拘縮のある患者さんを前にして、
「何かできることはないかな?」
そんなふうに思ったことはありませんか。

痛みやこわばりがあって
思うように動かせない手。

触れることがケアになるかもしれない。
そう感じながらも、

「麻痺側に触れてもいいのかな」
「この硬さに、触れてしまって大丈夫?」

そんなふうに迷って、
結局、声をかけるだけで終わってしまった
という経験、実は多いのではないでしょうか。

実はその迷い、
慎重に関わろうとするからこそ生まれる、とても自然なものです。

そしてもう一つ、
「麻痺」や「拘縮」を、
なんとなく同じものとして捉えていることも
影響しているかもしれません。

同じ「麻痺」「拘縮」でも、状態は様々です

現場ではつい、
「麻痺がある方」
「拘縮がある方」
という言い方で捉えてしまうことがあります。

けれど実際には、
麻痺と一言で言っても、

・動かしにくさが中心なのか
・感覚がわかりにくいのか

によって状態は異なります。

また、拘縮だと思っていた状態が、
実は痙縮や固縮によるものだった、
ということもあります。

状態が違えば、
触れたときの感じ方や反応も変わります。

だからこそ、
「やさしく触れているつもり」が、
かえって負担になってしまうこともあるのです。

麻痺・拘縮があるから「触れてはいけない」わけではない

まず大切なのは、
「麻痺がある=触れてはいけない」
ではない、ということです。

ただし同時に、
「何も考えずに触れていい」
わけでもありません。

ここで必要なのが、
状態を見て判断する視点です。

アセスメントをもとに「理由をもって触れる」ために

メディカル・タッチ 在宅・緩和ケア講座では、
「触れる前に、何を見て・どう判断するか」
というアセスメントの視点を大切にしています。

そのため、実技だけでなく、講義の時間も大切にしています。

なぜなら、
触れ方は「知識」と「理解」があってこそ、
はじめて安全で意味のあるケアになるからです。

麻痺・拘縮・浮腫の状態を整理しながら、

・今、触れてよい状態か
・どの部位なら安全か
・なぜ、そこに触れるのか

を考えたうえで、
実際のタッチングにつなげていきます。

「感覚で触る」のではなく、
アセスメントをもとに、理由をもって触れる

それができるようになることが、
この講座の大きな目的です。

 

「触れていいかどうか」ではなく、
「なぜ今、触れるのか」
がわかるようになると、

自信をもって、患者さんにタッチングができるようになります。

患者さんの状態を理解した上で触れられるようになると、
タッチは「何かしてあげたい」という気持ちを
そのまま“安心”として届けられるケアになります。

麻痺や拘縮のある患者さんに、
タッチングでケアをしたい
そう感じている方に、
この講座がお役に立てれば幸いです。

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この記事を書いている人

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見谷 貴代

看護師/アイグレー合同会社副代表 アロマセラピストから看護師になり、緩和ケア病棟や高齢者施設で5,000人の患者にタッチングを実践。病院や高齢者施設、製薬会社、企業などで研修や講演を実施。大学でも非常勤講師として活躍している。