先日、秩父看護専門学校にて、看護学生を対象としたオンライン授業を担当しました。
ご依頼いただいたのは、
学生自身の「セルフケアとしてのアロマテラピー」です。
看護教育の現場では知識や技術の習得が優先されますが、
実際の現場ではそれだけでは立ち行かない場面が数多くあります。
看護の現場で待ち受ける「リアリティショック」。
「こんなはずじゃなかった」という理想と現実のギャップに直面したとき、
自分を支えるのは知識だけではありません。
今回のオンライン授業では、
そうした現場のギャップに直面したとき、
自分を立て直す力を育てておくことを
一つの軸として構成しました。
看護の仕事は、人と関わる仕事です。
患者さんの不安や怒り、悲しみに向き合いながらケアを提供します。
その一方で、
自分の感情を一旦脇に置き、笑顔や冷静さを保つことを
求められる場面も少なくありません。
実際に、認定講座を受講される看護師の方からも、
「気づかないうちに心が張りつめていた」
「ずっと力が抜けないまま働いていた」
そんな声を多く聞いています。
こうした状態を後回しにし続けると、
志を持って看護の道を選んだはずが「好きだったはずなのに、苦しい」
という状況に陥りかねません。
だからこそ、学生のうちから「自分の状態に気づき、整える方法」
を知っておくことは、技術の習得と同じくらい重要な「看護の土台」
になると考えています。
なぜ、看護の現場にアロマなのか?
授業では、アロマテラピーを
忙しい日常の中でも取り入れやすいセルフケア
として紹介しました。
香りは、考えるよりも早く、数秒で脳(自律神経)に届きます。
「深呼吸しよう」と意識する前に、香りが身体の緊張を緩め、
呼吸を深くしてくれるのが香りの大きな特徴です。
忙しい現場に立つ看護師にとって、
こうした「短時間で切り替えられる方法」を知っていることは、
自分の心と身体を守るための支えになります。
学生さんの表情が変わった、スプレー作りの瞬間
セルフケアの大切さ、そしてアロマテラピーがストレスケアとして役立つ理由を説明した後、
アロマスプレーを作りました。
精油を一つひとつ嗅ぎながら、
「これがいい。」と
画面越しでも、香りを選ぶ時間を楽しんでいる様子が伝わってきました。
今回、学生さんたちに一番人気だったのは、柑橘系の香でり。
自分で香りを選ぶという行為そのものが、
「今の自分の状態に目を向けること」につながります。
授業後、教員の先生方からは
「学生がとても楽しそうに参加していた」という声をいただきました。
画面越しではありましたが、
香りを選ぶ時間や体験の場面では、
学生一人ひとりが主体的に関わっている様子が印象的でした。
その体験は、看護の仕事に就く前に、
「まず自分を大切にする感覚」を育てる時間になったのではないかと感じています。
セルフケアは一人で頑張るものだけではない
今回の授業ではアロマテラピーに加えて
タッチケアも紹介しました。
「ケアは自分で行うもだけでなく、
人にしてもらうケアもあります。
誰かにそっと触れてもらうことで、
大切に扱われていると感じたり、
緊張がゆるんだりすることがあります。
看護の現場では、
つい「与える側」でい続けてしまいがちですが、
学生の段階から
ケアを受け取る経験を持つことも、
自分を整える一つの方法になると考えています。
外部講師×現地サポートによる「ハイブリッド体制」
今回の授業は私がオンラインで講義を行い、現地にはメディカル・タッチ®認定看護師がサポートとして入りました。
オンラインの良さを活かしながら、
学生の様子に目を配り、必要な場面では
対面でのフォローができる体制を整えています。
現在、全国にメディカル・タッチの認定看護師がおり、
授業や研修の内容に応じて、
現場サポートとして入ることが可能です。教育効果と安全性の両立を考えた形で
授業を設計できることも、
今回の取り組みの一つでした。
看護教育にこそ必要な〈セルフケア〉という学び
セルフケアは、単なるリラックスではありません。
自分を整える力は、巡り巡って患者さんへのケアの質、
そして組織としての継続性に関わります。
今回、学校側が「看護師自身のケア方法」を教育のカリキュラムとして
重視されたことは、これからの看護教育において極めて重要な視点だと感じています。
現場に出てから困るのではなく、
困る前に“自分を立て直す方法”を知っておくこと、
そしてケアする側である前に、
一人の人として支えられる経験を持つこと。
その入り口として、
アロマテラピーやタッチをセルフケアの視点から扱う授業は、
学生にとって「理解しやすく、体感しやすい」テーマだと思います。
授業・研修のご依頼について
看護学生、新人看護師、臨床経験を重ねた看護師、
そして教育に携わる教職員の方々まで、
「自分の状態を把握し、立て直す力」が求められる場面は、
立場が違っても共通しています。
学生のメンタルヘルス対策、離職防止の第一歩として
教職員や看護スタッフの福利厚生・研修として
授業・研修をご検討の方は、どうぞお気軽にご相談ください。
オンライン・対面、またはその組み合わせなど、
ご要望に合わせてカリキュラムを柔軟に設計いた




